CMのワインは、なぜか人気が高い。
その理由としては、可憐なイメージで繊細ではかない感じ、さらに名前の響きの優しさが、日本人にうけていると思われます。(予約が埋まるのは早かった)
さて、今回のテーマで注意したことが二つあります。
1、CMに住んでいる生産者のみにする。
ただし、モレ・サン・ドニを生産していないグロフィエは例外とする。
この理由として、例えばジュヴレ・シャンベルタンの生産者のCMはどうしても、強くなりやすいからである。おそらく、ジュヴレのイメージでワインを作りあげている気がする。
さらに、蔵の酵母がジュヴレのもので満載であるかぎり、純粋CMではない気がする。
2、テロワールの違いを感じる為に、出来る限りプルミエ・クリュを用意する。
これは、北のボンヌ・マール側と南のミュジニィ側で味が異なるからである。
その比較を行いたかったのです。
というわけで会はシャンパンで乾杯した後、なごやかに進む。
まずは、
1ヴォギュエのシャンボール・ミュジニィの村名 2006年。
これは、1er Cru Les Baudes Les Fuess0.34ha 村名 Les Porlottes1.8haをブレンドしている。
力強いボンヌ・マール側のプルミエクリュと標高の最も高いところのミュジニィ側の村名をバランス良く
ブレンドしている。優しく酸の豊かな村名を多めにして、力強いボンヌマール側のプルミエを少量により、
適度な果実味と綺麗な酸が見事に調和している。ヴォギュエのワインとしては小ぶりだが、隙のない素晴しいワインであった。
2ギスレーヌ・バルト プルミエ レ・クラ 2006年
7つのプルミエクリュを持つCMのスペシャリストだ。シャンパンで言えばピエール・ジモネを思い出す。
しかし、正直いつもこの生産者の味には裏切られる。
それは保存状態云々ではない。いつもタニックなのだ。
Les Cras :谷の入口で南の方へ徐々に斜面の向きを変えている。
土壌はより厚く、少々粘土質が多い。ボンヌマールに似ている。
このようなもともとタニックな畑にさらにバルト風。うーん、強い。
果実味はシャープで酸とタンニンが強い。
長熟しないと飲めません!!でも古いのも固い!!
3アミオ・セルヴェル レ・シャルム 2006年
アミオ・セルヴェルのワインはいつも滑らかでチャーミングである。
香りの立ち方、味わいはモダンであるが、ストラクチャーはやさしい。
DUJACを感じる。
シャルムの畑は斜面下部でアムルーズの様に優雅であるが、粘度と砂礫がたまりやすく、やや重い(かすかだが)
シャルムのような儚い味わいだと酸が目立つ作り手もいるが、果実の甘みを上手に引き出している作り手だと思います。
4フレデリック・ミュニュエ レ・フエ 2000年
ボンヌ・マールの横の力強い畑。ここのワインは粘性があり、ボンヌ・マールに比べて艶やかな感じがあるという。今回のワインもアタックが非常に滑らかで味わいが濃縮していた。ミッドはやはり上品で優しい。
熟成感も程よく出ていたし、しおれたバラのようなアロマが出ていた。とはいえ2001年よりやや若い。
ここのワインは好きです。
5グロフィエ アムルーズ 2003年
やっぱりグロフィエ節が出ていました。濃密で色濃く、華やかでアルコールも高い。
こんなに力強いのに固いタンニンと尖った酸がないのはさすが。
味はやっぱり美味しい。美味しい。でも・・・・
味の想像がついてしまうのだ。面白みにかける。
アムルーズの優美さはさすがであった。ただ、ボンヌ・マールの方が個性にあっている。
やはりモレの住人だからか?でもなぜモレに畑がない。嫌われているのかセルジュ・グロフィエよ!?
6 ルーミエ レ・クラ 2001年
本日2度目のレ・クラ。やはり格が違う。レベルが違う。素晴しい。
この上なく優美でもはやグランクリュレベルだ。
タンニンの強さがやや目立ったが、これは畑の個性。
ちなみにボンヌ・マールならば、これに甘い艶やかな果実味を持っている。
やはりレ・クラは斜面上部だからか、アタックが優しく、ミッドのタンニンと酸がやや暴れる。
しかし、余韻は13秒。偉大なワインだ。ブラボー(パーカー風)
これ以後、91年村名ルーミエ 85年村名ブシャールを飲む。
この辺は、研究にならなかったので省きます。
しかし美味しかった。ルーミエは徐々に良くなっている。
今回飲んでやはりシャンボール・ミュジニィは上品であると思いました。
ジュブレやヴォーヌ・ロマネと違い、なめし革や強い甘苦スパイスの香りはしない。
花や赤系フルーツの香りが主体である。やはり、これは他のクリマと違い、鉄分と粘土の少なさから来ている
と思われる。熟成してもトリュフよりドライフラワーを感じる。
ボンヌマール側はタンニンが強く、ミュジニィ側は酸が強い。
どちらが優れているということはないが、シャンボールの生産者はいつもミュジニィやアムルーズをより尊重している。それは生産者の求めるシャンボール像がミュジニィ側にあることを表しているのではないだろうか。
やや長くだらだらと書いてしまいましたが、新嘗祭の日にテロワールを尊重した会が開けてよかった。
作り手を尊敬し、テロワールを尊重し、大地の恵みを感じながらワインで乾杯〜。
新嘗祭の日(勤労感謝の日の前身)にテロワールを題材にする。
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