2010年7月11日日曜日

ワイン会資料



 Comte Georges de Vogue コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ

シャンボール・ミュジニーの最高の生産者

所有畑:12.2ha

DRCと並び、戦前から名声を維持してきた生産者。
1970年代に調子を落としていたが、現在新しいスタッフによって再興している。
1987年にヴォギュエ伯爵はなくなり、娘のエリザベートがドメーヌを継いでいる。栽培責任者にジェラール・ゴードー、醸造責任者にフランソワ・ミエ。
畑は全てシャンボール・ミュジニィにある。

グランクリュのミュジニィを7.2ha所有(最大の生産者)
本日の白ワインはこのうちの0.5haに植えられているシャルドネから。
ミュジニィ・ブランを生産しているのはヴォギュエだけ。
しかし1992年のミレジムを最後に姿を消した。ぶどう樹の植え替えに伴う措置で、1986年、1987年、1991年、1997年と段階的に改植してきたものの、ミュジニー・ブランではなくブルゴーニュの名前で出している。

醸造:
基本的に全て除梗され、木製の発酵槽でアルコール発酵を開始。新樽の比率は低く、例年グランクリュで多くて4割、その他は2割から3割という具合。テロワールに加えミレジム毎の自然な表情を引き出すことに腐心している。








Chateau de Meursault  シャトー・ド・ムルソー

ブルゴーニュで最も美しく栄光の三日間でもフィナーレ会場となる由緒あるシャトー

 14世紀に設立された印象的なドメーヌとセラーは、ブルゴーニュを代表する観光名所となっている。
1666年にピエール・ド・ブランシュトン(ブルゴーニュの議員)がフランス革命時まで所有した。18世紀はじめにセール一族が畑と建物を拡大した。

現在の所有者はボーヌの大手ネゴシアン、クリター社のアンドレ・ボワゾーで1973年にムシュロン伯爵から買い取った。
シャトー・ド・ムルソーという名前でありながら、ムルソー以外にコート・ド・ボーヌに60haを持つ。

醸造
1980年にカーヴを新築して、品質向上に力を入れるようになる。
特にグラビティシステムを使い、ポンプの使用によるワインの劣化をさけるようにしている。
白ワインに関しては、ゆっくりとしたプレスの後に、12時間のデブルバージュ。その後上級キュヴェに関しては樽発酵される。
そして最近は選果台を導入して不要な葡萄は廃棄されるようになった。
(これにより葡萄の質の向上、SO2の使用量減少)











    
Nathalie Vigot ナタリー・ヴィゴ

ヴォーヌ・ロマネの新星

ヴォーヌ・ロマネを拠点として1998年からオート・コート・ド・ニュイを作り始める。2004年に母ローランが他界し、ヴォーヌ・ロマネの古木畑を受け継いだ。そしてその年にrevu de vin france に絶賛され注目を浴びるようになる。
総畑 2.22ha

醸造
農薬、化学肥料を基本的に使用しないリュット・レゾネ式。
除梗なしで天然酵母を使用。SO2も極力押さえている。
木製の解放桶で伝統的に足による破砕。
出来上がりはナチュラルでシャソルネイ的。

プティ・モンはリシュブール斜面上部に隣接。樹齢60年
19ヶ月の樽熟成。















 
Pierre Damoyピエール・ダモワ

クロ・ド・ベーズ 最大の所有者

930年代にジュリアン・ダモワが設立した歴史あるドメーヌで、所有する畑は95%がジュヴレ・シャンベルタン、その内80%はグラン・クリュ。1992年、ピエール・ダモワに引き継がれ、果実味あふれる芳醇で力のある見事なワインを造るようになり名声が復活したドメーヌ。シャンベルタン・クロドベーズは15haのうち最大の5.36haを所有している。
 代々に渡ってジュヴレ・シャンベルタン村に銘醸畑を所有しており、非常に樹齢の古いブドウ樹を所有。シャペル・シャンベルタンは平均約50年。シャンベルタンクロ・ド・ベーズは80年以上の区画を含む畑。ジュヴレ・シャンベルタン クロ・タミゾは平均樹齢約70年以上の畑。

リュット・レゾネ(減農薬農法)を実践し、化学肥料や除草剤などは使用しないことで大地の力を活かし、厳しい剪定とグリーンハーヴェストなどによって収穫量を抑えている。収穫は小さなケースを使っての手摘み作業を行う。
除梗した後、ステンレスタンクで醸造所内の室温(18)にて長めのプレマセレーション。全体での醗酵期間は約4週間(温度は高くても32)。ピジャージュは必要と思われるときのみ(但し1日に2回まで)。その後、ワインは全て木樽に移される(アペラシオンによって30100%の新樽を使用)。バトナージュはしない。樽熟成は1624ヶ月。原則的に澱引きもコラージュもせず、フィルターもかけずに瓶詰めされる。

2001年よりクロ・ド・ベーズはヴィエイユ・ヴィーニュと分けるようになる。









Ponsot ポンソ

常に進化する偉大な生産者

モレサンドニを代表し、ブルゴーニュのグランクリュの中でも最高のポテンシャルを持つと言われる『クロ・ド・ラ・ロッシュ』の最大所有者で3.2ha所有。
さらにレミー家とのメタヤージュ(折半耕作)も行う(0.5ha)。
*クロ・ド・ラ・ロッシュは169ha

オーナーのローラン・ポンソは元パリの旅行会社に勤務。引退したジャンマリー・ポンソは現在の代表的なピノのクローンを開発した偉大な作り手。
(クローン115、666、778)

この生産者の特徴は、DRC並みの収量制限で、常に最高の葡萄しか使用しない。
1977年以降、殺虫剤の使用をやめ、1988年以降はSO2を使用せずに醸造するようになる。 SO2の代わりに窒素ガスを醸造のあらゆる段階で使用している。

さらにはピジャージュを人間の足で行ったり、樽の香りの影響をいやがり古樽でワインは熟成される。(新樽を購入した場合にはパストゥグランでなじませてから使用している。
 その結果のワインは常にナチュラルで葡萄のエキスをしっかり感じ、余韻の長い素晴しいものに仕上がっている。

 







Clos Frantin  クロ・フランタン

ナポレオンのシャンベルタン伝説

ナポレオンがよく飲んでいたとされるワインが、ドメーヌ・デュ・クロ・フランタンのシャンベルタン。
ナポレオン1世の第1将軍として、当時のクロ・フランタンの所有者だったルグラン将軍からナポレオンに献上されていた。
現在の所有社はブルゴーニュ最大級の規模を誇るビショ家。
2000年よりピエール・モレのマネージャーを招聘して、劇的な改革を行っている。

現在の醸造方法は
10℃で低温浸漬のあと、30℃弱で発酵。酵母は自生のもの。キュヴェゾンは16日。ポンプは使用しない。
低温浸漬はSO2を多く使用してしまうデメリットを解決するため、オークファーメンターの中にドライアイスを使って冷却&空気を遮断。その後ワインを入れる。

ちなみに長野の小布施ワイナリーの曽我彰彦氏はこのクロフランタンにて修行をおこなっていた














René Engel ルネ・アンジェル

今は亡き至高の生産者

ドメーヌルネアンジェルは、ディジョン大学ワイン醸造学教授であり、利酒騎士団の大黒柱でもあり 文学者・作家であったルネアンジェルにより設立された。 その後彼の息子ピエールが後を継ぎ、1981にはルネ氏の孫にあたる フィリップアンジェルがドメーヌを引き継ぐ

ボーヌ醸造学校出身のフィリップは、古典回帰をして、テロワールの個性を引き出す素晴らしいワインを造りだした。 そうして低迷していたドメーヌの名声を取り戻す

収穫は低収量に抑えられ、きれいに摘み取られたブドウたちは選果台で厳格に選果され、 1825日間のキュヴェゾン(醸しとアルコール発酵期間)の後、樽熟成。(新樽比率 特級70 1級30%)。
 素晴らしい色合いを引き出すため、キュヴェは高温(最高35)に日々保たれ、 その結果ワインは深い凝縮感をもち、はっきりとしたストラクチャーを備えるようになる。

残念ながら、当主のフィリップ・アンジェルが2005年、50歳で急死。フィリップには後継者がいなかったため、ドメーヌはシャトー・ラトゥールのオーナー、フランソワ・ピノーが買収。右腕のフレデリック・アンジェラがドメーヌ・デュジェニーとして、再興した。



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